お盆やトレーの持ち方、置き方などを元ホテルのサービススタッフが伝授!

実は私、高級ホテルの元スタッフでして。
結婚式の配膳やレストランでのサービス、ルームサービスも経験しております。
基本的には丸いトレーを使うことが多かったんですが、長方形の重たいトレーを片手で持たなくてはいけないこともあり、左腕はかなり筋肉質です。笑
とにかく、はじめてのバイトでホールをやることになったけど、お盆やトレーがうまく持てない、置き方が分からない、こぼれそうでうまく歩けないという方に、コツをお教えします!
(「お盆」と言ったり「トレー」と言ったりしていますが、どちらも同じ方法ですし、形も丸でも四角でも長方形でもほぼ同じです。)
お盆やトレーの持ち方
トレーを持つ手ですが、聞き手とは反対の手で持ちます。
私は右利きなので左でトレーを持ち右手でサーブしています。
手は自然に開いたパーの形にします。

このくらいでしょうか。
(大きなトレーの場合はもっと思いっきり手を開くこともあります)
それでトレーをいろいろな方向に軽く傾けてみてください。
傾いた方に指の先に力が入ってうまくバランスが取れる感覚が分かると思います。
その手を水平にし上にトレーを乗せてみてください。
脇はしめて背筋を自然に伸ばします。
手のこのあたりがトレーにつくように持つと、少し傾いてもトレーが手から離れることはありません。
その後、少し手を小指側に返します。

手だけ見るとこんなかんじです。
そしてそれを胸の前で構えます。

そうすることでもしバランスが崩れても自分の方に傾ければ、お客様に直接こぼれたり落としたりしてしまうことがありません。
高級ホテルだとやはりお客様もお着物や高いドレスで来られていることが多いので、粗相をしてしまっては大変ですからね。
だったら自分がかぶっとけ!って感じです。
バランスが不安な時はトレーに右手を添えたり、上に乗っているグラスの下の方を抑えましょう。
そのうちに押さえなくてもバランスが取れるようになるので、とにかくたくさん練習あるのみです!
物を乗せる時のコツ
ワインやワイングラスなど、背の高いものは自分側に置きます。
外側に置くと重みですぐに向こう側に落ちてしまいます。
手前側なら最悪胸で受け止められますし、ワインなら持ち直せる可能性もあります!
また、背の高いものと背の低いものを一緒に運ぶ時は、背の高いものは自分側、背の低いものは外側において運びます。
グラスとお皿だったらグラスが自分側、お皿が外側です。
そしてサービスする時は外側のものから置いていきます。
また、ワイングラスやシャンパングラスをいくつも持つ場合は右手を広げてトレーに伏せるようにして、5本の指の間でグラスの下の広がっている部分を押さえます。
そうすれば一気に7本ぐらいのグラスを押さえられるので、たくさんのグラスを安全に運ぶことができます。
また、トレーでジョッキなどを運ぶ時はジョッキの持ち手をまとめて持ちます。
お盆やトレーをテーブルに置く時
トレーをテーブルに置く時は、手をテーブルの高さに持っていきトレーの一部をテーブルの上に乗せます。

それからスライドさせてテーブルの上に乗せます。
この時焦ってトレーを斜めにしてしまうと、ドリンクがこぼれたりワインなどは倒れてしまうので気をつけてください。
持つときも同じで、左手をテーブルの高さに合わせてトレーをスライドさせて水平のまま手の上に乗せるようにします。
テーブルの上から無理に持ち上げて手に乗せるより安全に乗せられますよ!
トレーを持った時の歩き方
トレーを持って歩く時は手元は見ずに少し遠くを見たほうがいいです。
手元を見てしまうとちょっとした傾きが不安になって、今度は反対側にグラっとなることが多いからです。
トレーにはだいたい滑らないような加工がされていたり、ペタペタするマットみたいなのが敷かれているので少しくらい傾いてもすぐに落ちることはありません。
ただお盆だと滑るタイプの物はあるかもしれませんね。
その場合は右手をお盆に添えましょう。
背筋を伸ばし、脇を締めて自然に歩く方向を見るといいですよ。
最初は落としても大丈夫なものを乗せて練習してみましょう。
慣れてくれば小走りもできるようになります!(笑)
おさらい
それでは、今回の内容の要点をまとめておきますね。
【お盆・トレーの持ち方】
聞き手と反対の手でトレーを持ち、聞き手でサーブする
手を自然に開く 閉じすぎない
水平にした手のひらにトレーを乗せ、少しだけ胸側(小指側)に返す
背筋を伸ばして脇を締める
【物を乗せる時のコツ】
背の高い物は手前、背の低い物は外側(親指側)に置く
背の低いものから下ろしていく
ワイングラスやシャンパングラスをたくさん持つ時は、トレイを持っていない側の手を伏せてトレーに乗せ、指の股で押さえる
ジョッキは持ち手を合わせて押さえる
【お盆・トレーをテーブルに置く時】
トレーを持つ手をテーブルの高さまで持っていき、トレーの一部をテーブルに乗せてから水平にスライドさせる
手に乗せるときも手をテーブルの高さにしてからスライドさせる
【トレーを持った時の歩き方】
背筋を伸ばして脇をしめる
手元を見すぎずに、自然に歩く方向を見る
トレーの持ち方はとにかくたくさん経験することでどんどんコツが分かってきますので、とにかく練習をたくさんしてください。
失敗もたくさんありますよ。
私もいくつグラスを割ったことか…。
傾いてこぼれたりってこともありました。
でもやっていくうちにだんだんかっこよく持てるようになりますから大丈夫です!
少しでも参考になれば嬉しいです!