夏越の祓とは?由来は?食べ物はどんなものを食べるの?

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「夏越(なこし)の祓」って知ってますか?
私は全然知りませんでした(^_^;)
最近はパワースポット巡りや御朱印集めなんかも人気なので知ってる人も多いかもしれませんが、私は残念ながら今まで縁がなく。。
調べてみるとちょうど一年の半分の厄除けをする大事な行事だったんです。
そこで、夏越の祓の由来や食べ物についても調べてみました。
夏越しの祓って何?
夏越の祓とは、一年の半分、6月30日頃に行われる行事です。
これはお正月からの過ぎた半年の厄を払って、残りの半分の健康や幸運をお祈りする意味が込められています。
具体的には「茅の輪くぐり」で厄除けをする、人形を流して厄払いをする、「水無月」(和菓子)を食べて夏バテや体調不良の予防をしたりします。
「茅の輪くぐり」とは
神社の鳥居のところに草で編まれた大きな輪がくくりつけられているのを見たことありませんか?
それが「茅の輪」です。
チガヤという草で編まれているこの輪を、8の字を描くように3回くぐるというものです。
「払へ給へ 清め給へ 守り給へ 幸(さきは)へ給へ」と唱えながらくぐっていきます。
- まず、茅の輪の前に立ち一礼して茅の輪をくぐります(一回目)
- 左にまわり、茅の輪の外を通りまたはじめの位置へ
- 一礼して茅の輪をくぐります(二回目)
- 右に回り、茅の輪の外を通りはじめの位置へ
- 一礼して茅の輪をくぐります(三回目)
- 2と同じように左側からはじめの位置へ
- 最後に一礼し茅の輪をくぐり、御神前に行ってお参りします
地域によっては二周だけだったり唱え言葉が違ったりするようなので、まずはその神社の方に聞いてからやるのが一番いいと思います。
また、すべての神社でこの時期に茅の輪くぐりができるわけではないので、事前に近くで体験できるところを調べてから行くといいでしょう。
「人形流し」とは
人形(ひとがた)とは、ジブリの「千と千尋の神隠し」で龍の姿のハクに人の形をした白い紙がまとわりついていたシーンがありましたが、それが「人形」です。
人の形に切ってある紙ですが、地域によっては藁人形を使うところもあるそうです。
その人形に名前を書き、自分の具合の悪いところをなでたりして悪いものを人形に移してしまい、それを川に流します。
そうすることで人形が厄を身代わりに背負ってくれるので、厄払いになるというものです。
川に流す以外にもお焚き上げをしたりと方法は様々あります。
夏越の祓えの由来とは?
夏越の祓えは遡れば古事記に出てくるイザナギノミコトの「禊祓い(みそぎばらい)」に由来しているんだそうです。
イザナギノミコトが黄泉の国(つまりあの世)へ行ってしまい、戻っては来たのですが、あの世は穢れが多かったのでそれを払うために禊を行いました。
身につけていたものを全て取り、海の真ん中で体を洗ったんですが、そのときにたくさんの神々が生まれたということです。
これに由来して一年の真ん中「夏越の祓え」と、大晦日に行われる「年越しの祓」、2つを「大祓」として二大神事となっています。
夏越しの祓には何を食べるの?
昔から夏越の祓えには「水無月」という和菓子を食べる風習がありました。
三角形の白いういろうの上にあんこが乗っているものです。
このういろうは氷を表していて、昔は暑さをしのぐために氷を食べていましたが、高価で貴重だったためめったに食べられなかったようです。
小豆には魔除けの意味が込められています。
甘い和菓子を食べて暑さを乗り越えられるように栄養を取り、また厄払いして残りの半年も平穏に暮らせるようにとの願いを込めて、この水無月が食べられていたんですね。
また最近では「夏越ごはん」といって、雑穀ご飯に夏野菜を使った丸いかき揚げを乗せ、おろしだれをかけたものを食べようという風潮が出てきました。
雑穀は魔除けの意味で豆などを使い、かき揚げは茅の輪をイメージして緑と赤の野菜(人参やパプリカ、ゴーヤやいんげん豆など)を使います。
おろしだれにはしょうがを少し入れます。
しょうがは身体にいいだけでなく、あらゆる邪気を寄せ付けないという意味もあり、夏越ごはんにぴったりです。
定食屋さんでも季節ものとして取り扱うお店が増えているようなので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
おさらい
それでは今回の内容をまとめます。
「夏越の祓」とは、一年の真ん中6月末日頃に行われる行事
過ぎた半年間の厄を払い、残り半年の健康と幸福を祈願する
- 茅の輪くぐり
- 人形流し
- 水無月を食べる というのが主な内容
【夏越の祓の由来】
イザナギノミコトが黄泉の国から戻った後、黄泉の国での穢れを落とすために海で禊をしたことが由来
行われない時期もあったが、今では「年越しの祓」とともに二大神事となっている
【食べ物】
- 水無月 三角の氷を表したういろうと、魔除けの意味のある小豆が上に乗っている和菓子
- 夏越ごはん 雑穀ごはんに茅の輪を模した赤と緑の素材を使ったかき揚げ、百邪を払う意味のしょうがを使ったおろしだれをかけて食べる丼
私も調べるまでは夏越の祓えについてはほとんど知らなかったんですが、大きな意味のある行事だったんですね。
そういえば以前江ノ島に行った時、江島神社でこの茅の輪を見たことがあります。
全然意味がわからず「変わった鳥居だなぁ」と思ってました。笑
調べてみたら江島神社は年中茅の輪があるので、いつでも茅の輪くぐりができるみたいですね。
今度行く機会があればちゃんとした作法でくぐってみたいと思います。